2012年4月26日

暗黒の三日間

カトリックの私的啓示に「暗黒の三日間(Three Days of Darkness)」というものがある。かなり多くの幻視者が異口同音に言っているから、天国からの真正な通信である可能性が高いのではないかと思う。
しかし、たとえそうだとしても「預言は条件的なもの」であるから、そして、その預言の内容はあまりに酷いから、私は「神様、なんとかそのような事にならないようにお願いします」と思う。
その預言の内容の酷さの一つは、地獄の悪魔・悪霊が地上に出て来て、しかも私達の肉の目に映じる姿で暴れまくるというものである。
もっとも、これは「暗黒の三日間」に言及した全ての聖人と幻視者が言っている事ではないけれども。
それを言っている一人は、福者アンナ・マリア・タイギである。
大気はあらゆる醜悪な姿で現われた悪霊らによって汚染されるでしょう。
The air shall be infected by demons who will appear under all sorts of hideous forms.
別の一人は、神秘家マリー = ジュリー・ジェニーである。
その暗闇が続く間、悪魔達と悪人達は最も醜悪な姿をしているでしょう。
During this darkness the devils and the wicked will take on the most hideous shapes.
暗黒の三日間について言ったものかどうかは分からないが、福者エリザベト・カノリ・モラという人も似たようなことを言っている。
私は、地球に暗く恐ろしい巣窟があるのを見た。そこから無数の悪魔達が出て来て、人間や野獣の形のもとで、地上を破壊しに来ては、全てあらゆる所で荒廃と流血とを残していた。
I saw in the bowels of the earth a dark and frightening cavern, whence an infinite number of demons were issuing forth, who under the form of men and beasts came to ravage the earth, leaving everywhere ruins and blood.
福者モラの言葉はちょっと別にして、福者タイギと神秘家ジェニーの言葉は確かに「地上の人間の目に映じる形で出て来る」という意味だと思う。まずは言葉として、そうだと思う。
しかし... さすがの私も(?)「そんな事があっていいものか」と思う。そんな悲惨な、そんなグロテスクな、正にオカルト映画そのもののような現象が、この私達の世界で起こっていいのかと。
それに、私にとっても「霊」はまだ「霊」である。つまり、それはまだ基本的に「肉の目に映じない」筈のものである。この理由によっても、私は「そんな事が?」と思う。
既に肉の目に映じているではないか
しかし、私は前回の「宇宙人」のことを思い出す。
その記事にあった研究家達も、また私が個人的に信じている「ベイサイドの啓示」も、いわゆるUFOや「宇宙人」のことを「悪霊」と結びつけているのである。
そして、考えてみれば、その悪霊的なもの、UFOや「宇宙人」は、既に私達の肉の目に映じているではないか
ベイサイドのイエズス様のお言葉を確認してみる。
それらは地獄の輸送機関である。しかしながら、わが子よ、私達は悪霊を人間の形を持ったものとしては見てこなかった、霊を通しての他は見てこなかったのである。あなた方が今あなた方の世界に見ているものは、人類の罪の故に全地獄が地の上に緩められた姿である。
They are transports from hell. However, We have never seen a demon, My child, who has taken on a human form, except through the spirit. What you have now, because of the sins of mankind, all hell is loosed upon earth.
(第三文の訳がちょっと間違っているだろうか。しかし、大きくは間違っていないだろう。)
このお言葉は、先ず「悪霊の可視性・視認性」について言っている。「昔とは状況が変わりつつある。昔はそれはまったく invisible なものであったが、今は少なくともその一部が visible なものになっている」と。
そして次に、「それは地獄が地上に緩められた姿である」と。
だから、このイエズス様のお言葉と、福者タイギの言葉と、神秘家ジェニーの言葉は、次の二つの要素を共有しているのである。
1.それらは地獄が緩められて出て来ている(出て来るだろう)。
2.それらはあなた方の肉の目に映じている(映じるだろう)。
だから、もし本当にそのようなことがあるなら、その時、その中には左の写真のようなものも居るかも知れない。(もっとも、「暗黒の三日間」の預言では、そんなものを見てはならないことになっているが。)
さて、話は少し変わるが、数多ある「宇宙人」の画像の中からこれを選んだのには理由がある。この本の著者である ホイットリー・ストリーバー という人は、何ということだ、カトリック教徒なのである。もちろん「名簿上の」という枕詞を忘れるべきでない。しかし、ともかく世界の皆さんにお詫びする。
彼は吸血鬼などを材料としたホラー小説を書く人である。そして、私はこのたび初めて知ったのだが、彼は超有名な「UFOアブダクティー(UFOによる誘拐被害者)」でもある。そして、私は彼の体験を少しだけ読んだのだが、彼はそれ(宇宙人か何なのか彼自身もよく分からないもの)のことを死ぬほど恐れたくせに、文字通り発狂寸前まで追い込まれたくせに、結局、謎の魅力に取り込まれたのである。
そして彼は、自分のそれらの特異な体験にインスパイアされて(すなわち真実のところ悪霊にインスパイアされて)、『デイ・アフター・トゥモロー』だの『2012年』だのといった小説を書き、そしてそれらはハリウッドによって映画化され、世界に流されたのである。
彼の妻、アン・ストリーバーもカトリック信者のようである。
彼はインタビューで次のようなことを話している。2012年2月14日の記事。
カトリック信者として、あなたの作品に対する教会の反応をどう思いますか? もし何かあれば。
ホイットリー: それは教会のどの部分であるかで違って来ます。ヨハネ・パウロ教皇様は、概して、この主題に興味を持っておられました。それで私達は、彼と親しい一人の人とのバチカンでの個人的な面談に招かれたのです。私達は私達の経験についてお話ししました。ベネディクト教皇様は明らかに興味を持っておられないか、持っておられてもほんの少しのようです。サン・アントニオ〔ホイットリーの故郷〕で私が知っている司祭と修道士方は、私にまったく心を開いてくれています。私が嘘つきでも頭のいかれた人間でもないということをよく知っているからです。それはここサンタモニカでは一つの異説であるわけですが。
私達がここ〔サンタモニカ〕に引越して来た時、私達は地元の教会、聖モニカ教会で活動的になろうとしました。私達は新入教区民のミーティングに行き、いろいろなプロジェクトのためのボランティアとして自分達を差し出しました。〔しかし〕彼らは私達を取り合いませんでした。明らかに彼らは、『コミュニオン』が或る種の異端的な本だと思い込んでしまったのです。そのタイトルと表紙の絵のために。もちろん、その本は信仰とはまったく無関係です。聖モニカ教会のモットーは「全ての人を歓迎します」です。しかし、ホイットリーとアンのストリーバー夫妻は別というわけです。だから、私達は今、活動中のカトリック教徒ではありません。活動する教区を持っていないのです。
As Catholics, how do you feel the Church has reacted to your work, if at all?
Whitley: It depends on what part of the church. Pope John-Paul was interested in the subject in general, so we were invited to a private meeting with one of his confidants in the Vatican. We talked about our experiences. Pope Benedict apparently is not interested, or little interested. The priests and brothers I know in San Antonio are very open minded about me because they know me well enough to know that I am no liar and not a nut. It's a different story here in Santa Monica.
When we moved here, we attempted to become active in the local parish, St. Monica's. We went to the new parishioner meetings and offered ourselves as volunteers for all sorts of projects. They would have nothing to do with us. Apparently, they assumed that Communion was some sort of heretical book because of the title and the picture on the cover. Of course, it is not about religion at all. St. Monica's motto is "all are welcome." But not Whitley and Anne Strieber. So we are not practicing Catholics at this time. We have no parish in which to practice.
彼は不満げである。しかし、ここは教区民達の素朴な反応の方が正しい。(結果的にであろうと。)
彼は若い頃、おそらくUFOアブダクションに遭う前、カトリック信者でありながらグルジェフやウスペンスキーなどの思想にかぶれ、その思想を奉じ実践する瞑想センターに所属していた。だから、前回の記事の「誘拐被害者達の人生において、誘拐とオカルト実践との間の高い相関関係が見られる」という指摘は、ホイットリー・ストリーバーにおいて正しいわけである。